我が国の建設業では従来、主に胴ベルト型の安全帯が使われてきましたが、ここ数年来、国内の大規模な建築現場を中心に、ハーネス型安全帯が使われることが多くなってきました。
胴ベルト型は、墜落時に脊椎や腹部に大きな衝撃がかかるだけでなく、無理な体勢で吊るされたり、大きく振られて構築物に衝突する可能性もあるため、墜落を免れても障害を残したり、命を落とすこともあります。
それに対してハーネス型は、墜落時に衝撃が分散され、無理な吊り下がり体勢にもならないため、より安全な保護具と言えます。ハーネス型の普及は、墜落による死亡事故の減少に大変有効です。
保護メガネは、作業中、思いがけず発生する飛来物や薬液の飛まつ、空気中に浮遊する粉じんなどから目を守る保護具です。このため、常に身の回りに置き、目の保護が必要な場合にはすぐに掛ける必要があります。
ところが、ヘルメットや安全靴と違って保護メガネは常時着装せず、携帯することが多いことから、いざという時に手元に無いために、負傷事故を引き起こすことがあります。このため、保護メガネを作業時にいつでも身近に置いて、すぐに使えるようにしたいというニーズが生まれ、シールド面内蔵ヘルメットのアイディアに結びつきました。
近年、目の保護に関する安全意識の向上により、シールド面付きヘルメットが普及しました。それに伴ってユーザーの要求事項が増えましたが、メーカーがそれに応えることにより、製品は急速に進化しました。
まずはじめに、当社のシールド面付きヘルメットの進化を、簡単に振り返ってみたいと思います。
夏場の炎天下にヘルメットを被って立っていると、そのヘルメットの表面は素手で触れなくなるほど熱くなり、頭や額からは滝のように汗が出ます。ましてや、そういった環境の中で作業される方のご苦労は、察するに余りあります。
直射日光による暑さ対策は、ヘルメットメーカーとしてどうしても進めたい課題のひとつとして、これまで積極的に取り組んでまいりました。
現在、わが国で製造・販売されている産業用ヘルメットの帽体のほとんどは、FRP(Fiber Reinforced Plastics =繊維強化プラスチック)、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合体)、PE(ポリエチレン)といった合成樹脂で作られています。
各樹脂の特性により、それぞれの製品には長所と短所があるため、使用環境に応じて、使い分ける必要があります。
| 耐候性・耐久性 | 耐熱性 | 耐薬品性 | 耐電性 | |
|---|---|---|---|---|
| FRP | ◎ | ◎ | ○ | × |
| PC | △ | ○ | × | ○ |
| ABS | △ | △ | △ | ○ |
| PE | △ | × | ◎ | ◎ |
谷沢製作所ではヘルメット、安全帯、換気用ビニール風管、簡易無線機「エコーメイト」を4本柱として製造・販売しておりますが、
その他にも、当社オリジナルのアイディア製品を数多く開発してきました。
そのほとんどが、実際に仕事をされている方の要望に応えて新たに作ったり、改良したり、他の用途に使われていた新しい素材を転用して作った製品です。
今回はそういったタニザワオリジナルの安全用品の中から、代表的なものをご紹介します。

